アルダクトンAの副作用とニキビ・むくみ取り利用の問題点

アルダクトンAの副作用を知ろう

 

このサイトでは、アルダクトンAの副作用やデメリットについて解説しています。少し長文ですが、リスクを避けるために大切なのでぜひお読みください。

 

 

アルダクトンAとは?

 

アルダクトンA(成分名:スピロノラクトン)は、利尿作用を持つ医薬品となります。体内の水分が抜けるため、高血圧症や心不全、さらにはさまざまな浮腫(ふしゅ)に効果を発揮します。

 

ただ、利尿作用によってむくみが取れるため、個人輸入などで手に入れた人が、自己判断でニキビ・むくみ取りに利用する例があります。医師の判断のもとで処方された場合はOKなのですが、美容・ダイエット目的で安易にアルダクトンAを利用すると、副作用でつらい思いをする人が多いことから問題になっています。

 

アルダクトンAにはどんな副作用がある?

 

アルダクトンAにどんな副作用があるのか気になる人は多いはずです。

 

内分泌系 男性・女性ホルモンの乱れにより、月経不順などの症状がある。
精神系 めまいや頭痛など、精神系の症状が現れることがある。
消化器系 食欲不振や吐き気などが出やすい。
肝臓・腎臓 肝臓・腎臓の数値が上昇し、負担が増す。
過敏症 発疹や蕁麻疹などの皮膚炎が現れる。
その他 血液系の症状や、倦怠感などの副作用がある。

 

↑が大まかなアルダクトンAの副作用症状となります。以下でじっくり解説していきます。

アルダクトンAの内分泌系症状(生理不順など)

 

アルダクトンAでもっとも目立つのが、女性・男性ホルモンの乱れからくる内分泌系の症状です。

 

0.1~5%未満 頻度不明
女性型乳房、乳房腫脹、性欲減退、乳房腫瘤、乳房痛陰萎、多毛、月経不順、無月経、閉経後の出血、音声低音化 乳房腫瘤、乳房痛

 

人間の尿の量はさまざまなしくみで変化しますが、その中の1つに「アルドステロン」という副腎皮質ホルモンがあります。ごくかんたんに言うと、アルドステロンが作用すると、尿が減るという特徴があります。アルダクトンAはアルドステロンの作用を阻害するので、尿の量が増えるわけです。

 

しかし、アルダクトンAはアルドステロンに作用するかわりに、「抗男性ホルモン作用」も発揮することがわかっています。その結果、男性ホルモン分泌量は減ってしまいます。男性の場合、男性ホルモン分泌量が減ると、「性欲減退」「女性型乳房」などの症状が現れることになります。

 

女性の場合はあまり関係なさそうですが、アルダクトンAはアルドステロン以外のホルモンにも作用するため、ホルモンバランスを乱す傾向があります。

 

毛深くなる、生理不順や生理が止まる、乳房が痛くなる

 

その結果として、↑のような症状が現れることになります。

 

本来の医療目的でのアルダクトンA利用であれば、このような症状が出た場合は医師の判断をもらい、医薬品を切り替えるなどの対処が可能です。しかし、美容目的で自己判断での利用を行っていると、このような症状が出ても対処ができず、トラブルにつながることがあるのです。

 

アルダクトンAの消化器系症状(口の渇き、吐き気、便秘・下痢など)

 

アルダクトンAの副作用で多いのが消化器系症状となります。

 

0.1~5%未満 頻度不明
食欲不振、悪心・嘔吐、口渇、下痢、便秘 -

 

利尿薬によっては、尿と一緒にカリウムも出てしまうものがあります。そのため、体内のカリウムが減って低カリウム血症になってしまうリスクがあります。低カリウム血症は重症化しやすく、場合によっては命にかかわるため、低カリウム血症をどう減らすかが問題となっていました。

 

その点、アルダクトンAはカリウムが減りずらいという特徴を持っています。その点はいいのですが、カリウムを体内に残しつつ、水分は減っていくわけですから、逆に体内のカリウムが増えすぎて、「高カリウム血症」になってしまうことがあるのです。

 

高カリウム血症は電解質異常なので、特に消化器系に大きなダメージが与えられてしまいます。その結果、食欲不振・吐き気、口が渇く、下痢・便秘などのさまざまな症状が出てしまうのです。

 

アルダクトンAの精神系症状(頭痛やめまい、眠気など)

 

まれに、精神系の症状が出てしまうケースもあります。

 

0.1~5%未満 頻度不明
- めまい、頭痛、四肢しびれ感、神経過敏、うつ状態、不安感、精神錯乱、運動失調、傾眠(眠気)

 

アルダクトンAを服用すると、高カリウム血症を発症してしまうことがあるのは説明した通りです。実は、高カリウム血症には「精神に変調をきたす」という症状もあり、悪化するとさまざまな精神系症状が出てしまいます。

 

多いのはめまいや頭痛、眠気ですが、場合によっては手足がビリビリしびれたり、うつ状態や不安感、イライラ状態などの状態になる可能性もあります。

 

いずれにしても、悪化すると生活に支障をきたすようになりかねません。自己判断で利用している場合は速やかに使用を中止し、安静にして精神状態が元に戻るのを待つように心がけましょう。

 

アルダクトンAの肝臓・腎臓の症状(肝機能・腎機能障害など)

 

ほとんどの医薬品は肝臓・腎臓へのリスクがありますが、それはアルダクトンAでも同じです。

 

0.1~5%未満 頻度不明
- AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇、LDH上昇、ビリルビン上昇、BUN上昇

 

アルダクトンAは、肝臓・腎臓の両方を使って代謝・排泄しています。つまり、それだけ肝臓や腎臓に負荷をかけるということになります。もし肝臓・腎臓障害がある場合は、その症状を悪化させてしまう恐れがあります。

 

また、肝障害・腎障害がある場合、アルダクトンAの作用自体を乱したり、副作用を増強させてしまうケースもあります。まず腎臓ですが、腎臓の働きが弱っているとカリウムの排泄がうまくいかなくなり、高カリウム血症のリスクが増えてしまいます。すでに紹介したように、高カリウム血症になると消化器系・精神系などさまざまな副作用が現れ、非常につらい思いをすることになります。

 

また、腎臓障害がある人の場合も、カリウム代謝がうまくいかなくなり、高カリウム血症重症化の恐れがあります。

 

そのため、重篤な腎障害があったり、肝障害を持っている場合は、アルダクトンAの服用は慎重に行う必要があります。医師と相談のうえであれば医師が適切に判断してくれるはずですが、自己判断の場合は判断がつかずに重大なトラブルに見舞われる恐れがあります。肝臓・腎臓の状態に不安がある場合は要注意です。

アルダクトンAの過敏症・薬疹の症状(発疹・蕁麻疹・かゆみなど)

 

アルダクトンAの服用によって、皮膚に発疹・蕁麻疹などが出たり、急激にかゆくなることがあります。

 

0.1~5%未満 頻度不明
発疹、蕁麻疹 そう痒(かゆみ)

 

アルダクトンAの服用により、「過敏症」「薬疹」と呼ばれる皮膚炎やかゆみの症状が出ることがあります。過敏症はその名のとおり「体の中で過敏反応が起こってしまう」ことで、体がアルダクトンAに反応して免疫機能が過剰反応し、皮膚炎やかゆみを引き起こしてしまいます。

 

こういった過敏症はアルダクトンAだけでなく、どんな医薬品にも可能性があります。市販の胃薬に過敏症を起こすなんて例もあるほど、ありふれたものなのです。したがって、アルダクトンAで薬疹が出たとしても、それは「運悪く、そういった体質だった」ということになります。

 

なお、医薬品によって過敏症・薬疹が出た場合、今後その医薬品を服用することはできません。アルダクトンAの場合も、いったん過敏症を発症した場合は、その後はずっとアルダクトンAの服用は禁忌となります。すみやかに服用は中止しましょう。

 

アルダクトンAのその他の副作用

 

アルダクトンAには、その他にいくつかの副作用もあります。

 

0.1~5%未満 頻度不明
倦怠感、心悸亢進、発熱、肝斑 白血球減少、血小板減少、筋痙攣、脱毛

 

まず気になるのが「倦怠感」「発熱」「筋痙攣」などの症状です。風邪のような状態になり、日常生活に支障が出てしまうことがあるため、要注意の副作用となります。

 

そして、特に女性にとって気がかりなのが「肝斑」「脱毛」の症状です。肝斑とは顔などにできる「シミ」のような黒ずみのことで、女性ホルモンバランスの乱れによって現れるとされています。一度発症すると、治るのに2カ月程度かかるため厄介な症状です。また、脱毛についても確率は低いもののリスクはあります。

 

それに加えて、血小板減少などの血液系の症状についても知っておきましょう。血が止まりにくくなるなどの弊害があって、月経過多などにつながることがあるので気をつけましょう。

 

アルダクトンAの重大な副作用に注意しよう

 

アルダクトンAには、非常にまれながら重大な副作用が出ることがあります。命に関わるケースもあるのであらかじめ知っておき、対処できるようにしておきましょう。

 

電解質異常(高カリウム血症、低ナトリウム血症、代謝性アシドーシス等)

 

アルダクトンAには高カリウム血症のリスクがあることは解説した通りですが、尿量が増えることにより「低ナトリウム血症」「代謝性アシドーシス」などの電解質異常が起こることがあります。

 

低ナトリウム血症 倦怠感、頭痛、吐き気、むくみ、口の渇き、意識障害、けいれんなど
代謝性アシドーシス 吐き気、嘔吐、疲労など

 

↑のような症状が見られる場合は電解質異常の可能性があるので、速やかにアルダクトンAの服用を中止し、医師の診断を受けましょう。

 

急性腎不全

 

アルダクトンAは尿の排出に関わる医薬品です。そのため腎臓に負担がかかり、急性腎不全にかかるリスクがあります。

 

むくみや尿の着色、無尿などの症状がある場合は、急性じん不全の疑いがあるため、アルダクトンAの服用はやめて医師の診察を受けましょう。

 

中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)

 

「中毒性表皮壊死融解症」は、顔などの全身に赤い斑点・水ぶくれができ、ただれてしまう症状のことです。初期には高熱や倦怠感が現れることがあるので、気がかりな症状が出ているときはアルダクトンAを中止し、医師に相談してみましょう。

 

アルダクトンAではダイエットは不可能!

 

アルダクトンAには利尿作用があるため、むくみが取れるのは事実です。もしむくみが取れれば、見た目は少しほっそりして痩せたように見えるかもしれません。水分が抜けるため、体重も多少減るでしょう。

 

ただ、これは「ダイエット成功」ではありません。体重が落ちたと言っても、単に一瞬水分が抜けただけであって、水を飲むとすぐ体重は元に戻ります。

 

そして、むくみの根本的な解決をしたわけではないので、アルダクトンAの服用をやめるとまたむくみやすくなってしまいます。そうなるとどうしてもアルダクトンAの長期連用になりやすく、依存症のような形になってしまう恐れもあります。

 

ニキビについても、用法・用量が通常と異なるため個人では使いこなすのは困難です。クリニックなどでアドバイスを受けつつもらうならまだしも、自己判断での利用だとうまくニキビを治すことは難しいでしょう。

 

アルダクトンAを使い続けると、その期間だけ副作用の危険性も積み重なることになります。高カリウム状態が続いて、吐き気や便秘・下痢が続く、うつ状態になる・・・といった可能性もあるので、やはり美容目的・自己判断でのアルダクトンA服用は控えるべきです。