アルダクトンAの効果や服用方法について解説

アルダクトンAの効果・服用方法の方法を解説

 

アルダクトンAは利尿作用があるのが特徴です。そのため、高血圧や心不全にともなう浮腫に作用します。ただし、効果がうまく出なかったり、リスクを伴うケースもあるので、注意が必要です。

 

ここでは、アルダクトンAの効果が出る/出ないケース、そして服用方法について解説していきます。

 

 

アルダクトンAの効果が出る確率・割合は?

 

アルダクトンAの効果ではじめに気になるのが、「どの程度の確率で効果があるの?」という部分のはずです。アルダクトンAの添付文書「臨床成績」のところで有効率が書かれているので、まずはチェックしておきましょう。

 

疾患名

有効率

原発性アルドステロン症

100%(5/5例)

高血圧症

58.2%(53/91例)

心性浮腫、腎性浮腫、肝性浮腫等

70.5%(31/44例)

参考ページ:アルダクトンA添付文書

 

原発性アルドステロン症については、症例数が少ないものの100%の有効率を誇っています。また、よく利用される高血圧・浮腫については、約60~70%程度の有効率があり、半分を超える確率で効果を発揮することが見て取れます。

アルダクトンAの作用機序

 

アルダクトンAの作用を正しくわかるためには、まずはアルダクトンAの効果のしくみ(作用機序)を知る必要があります。ここで解説していきます。

 

腎臓から膀胱までの間には、尿を作り出す様々な器官があります。その器官の1つが「遠位尿細管(えんいにょうさいかん)」です。

 

 

↑が遠位尿細管のおおまかな仕組みです。血管からカリウムを受け取り、ナトリウム(水分)を血管に渡す役割を果たしています。そのため、「Na-K交換系」と呼ばれています。

 

遠位尿細管はナトリウム(水分)を血管に戻すわけですから、遠位尿細管が働けば働くほど尿の水分量は減る(体内に戻る)ことになります。

 

この遠位尿細管は、アルドステロンと呼ばれる副腎皮質ホルモンの作用によって活発に働きます。アルダクトンAはアルドステロンの働きを抑制するため、結果的に遠位尿細管の働きも抑制することになります。

 

 

↑が概要図ですが、アルダクトンAがアルドステロンを抑制することにより、遠位尿細管の働きが弱まり、ナトリウム(水分)とカリウムの交換が弱まります。そのため、血管に水分が戻りにくくなり、尿の量が増えるということになるのです。

 

また、アルダクトンAの場合、血管からカリウムを受け取る作用も弱まるため、体内のカリウム量が減りにくいというメリットもあります。ラシックスなどの利尿薬の場合、カリウムが減るため低カリウム血症のリスクがありますが、アルダクトンAは低カリウム血症にはなりにくいとされています。

 

効果発現・持続時間は?

 

アルダクトンAの作用のしくみは解説したとおりです。次に、アルダクトンAの「効果発現時間」「持続時間」についてみていきましょう。これらを知っておくことで、アルダクトンAがさらに効果的に利用できます。

 

発現時間 2~3時間
持続時間 12時間程度

 

アルダクトンAは効果の発現時間が比較的長く、服用してから数時間で尿意が強くなってくるイメージです。その分持続時間は長めで、半日程度は効果が発揮されることになります。

 

アルダクトンAを使用する際は、発現時間に多少時間がかかることは意識しておきましょう。

 

アルダクトンAが効果を発揮する症状

 

アルダクトンAは一口でいうと「利尿薬」となりますが、利尿作用のおかげでさまざまな症状に効果を発揮します。

 

原発性アルドステロン症

 

原発性アルドステロン症は、アルドステロンの分泌が過剰になってしまう病気のことです。アルドステロンが活発になると、遠位尿細管が強く働くようになり、ナトリウム(水分)が血管に戻されて尿が減ってしまいます。そして、血管の水分量が増えるため、高血圧につながってしまいます。

 

原発性アルドステロン症にかかっている人は意外と多く、高血圧患者の10%程度がこの疾患にかかっていると言われています。

 

アルダクトンAの作用機序のところで解説したように、アルダクトンAはアルドステロンを抑制する作用をもっています。そのため、原発性アルドステロン症に対しての効果は高く、添付文書によると100%の有効率を誇っています。症例が5件なので確実とは言えませんが、かなり高い効力を持っているということがいえるでしょう。

 

高血圧症

 

アルダクトンAを服用すると、尿の量が増えます。つまり、血管内の水分量が減るということなので、血圧の低下につながることがあります。そのため、高血圧治療の1つとして、アルダクトンAが使われることは多いです。

 

ただし、高血圧はさまざまな原因があり、90%の高血圧についてははっきりと原因を突き止めることができないと言われています。そのため、アルダクトンAを服用しても、うまく高血圧が治療できないケースもあります。事実、添付文書では高血圧の有効率は約60%となっており、確実に治るとは言えません。

 

  1. 食塩のとりすぎ
  2. ストレス
  3. 過労
  4. 運動不足
  5. 肥満
  6. 遺伝
  7. 腎臓病
  8. ホルモンバランスの乱れ

 

↑のように、高血圧の原因となるかもしれない要素はわかっているので、気になる部分を対策していくのが高血圧治療の基本となります。

 

心性浮腫、腎性浮腫、肝性浮腫等

 

心不全などの症状が原因となって、体に浮腫(ふしゅ・むくみのこと)が起こることがあります。腎臓が原因の場合は「腎性浮腫」、肝臓が原因の場合は「肝性浮腫」と呼ばれます。

 

これらの浮腫が起こると、肺水腫になって呼吸困難になるなどさまざまな危険性があるため、アルダクトンAを服用して浮腫の改善を目指すことになります。

 

アルダクトンAを服用すると尿量が増え、体の中から水分が抜けます。その結果、浮腫が改善するわけです。

 

アルダクトンAが効果ない、リスクがあるケース

 

病院に行って医師の診察を受け、アルダクトンAを処方された場合は問題ありません。しかし、個人輸入などでアルダクトンAを手に入れて、美容目的での自己判断の服用を行うケースが目立ってきています。

 

このような場合、用法・用量が分からず効果がなかったり、リスクが出てくるケースがあるのでご紹介します。

 

美容目的のむくみ取り

 

アルダクトンAやラシックスなどの利尿薬は、「むくみ取りができる」ということで美容面で利用している人がいます。ただ、病院では美容目的の処方はあまりしてくれないので、個人輸入で手にいてるケースが増えているようです。

 

確かにむくみがすっきりする可能性もありますが、それ以上にさまざまなリスクがあります。

 

副作用がきつい

 

アルダクトンAの場合、アルドステロンというホルモンに作用します。その結果、生理不順や乳房痛などの内分泌系の副作用に苦しむことになります。また、人によっては毛深くなったり、肝斑が出たりなど、せっかく美容目的で服用したのに、美容に逆効果になる可能性もあるのです。

 

改善するとは限らない

 

アルダクトンAの添付文書にもある通り、アルダクトンAのむくみへの有効率は約70%です。そのため、むくみ取り目的で服用したとしても、必ず改善するわけではありません。むくみには効果がなく、なおかつ副作用が出てしまうとなれば最悪です。

 

長期服用になりがち

 

もしアルダクトンAがむくみ取りに効果を発揮したとしても、むくみの根本的解決をしたわけではないので、服用をやめると元に戻る可能性が高いです。そのためアルダクトンAを服用し続けることになり、長期連用になる傾向があります。そうなると、あまり副作用が出ないタイプだったとしても、いつか副作用の症状が現れるかもしれず、リスクは高まっていきます。

 

このように、アルダクトンAなどの利尿薬を使ったむくみ対策は、リスクが多くおすすめできません。

 

ニキビ治療

 

アルダクトンAが、ニキビ治療に使われているケースもあります。美容系クリニックで処方されるケースもあり、「アルダクトンA=ニキビ治療」というイメージを持っている人もいるかもしれません。

 

ニキビの原因の1つに、「男性ホルモンの分泌量が多い」というものがあります。特に女性の場合は、男性ホルモンが多い体質の方の場合ニキビができやすいと言われています。アルダクトンAはアンドステロンを抑えるため、男性ホルモンの働きを抑え、ニキビができにくくなることがあるのです。

 

ただし、用法・用量が通常の服用と異なるほか、血圧がさがってふらつき・めまいが出たりなど、リスクも多々あります。生理不順が出た場合は、エストロゲン注射をして対策しなければならないなど、治療のハードルは高めです。

 

なので、クリニックで医師と相談しながらアルダクトンAを使用していくならよいのですが、自己判断で使っていくのはおすすめできません。

 

なお、クリニックの場合も保険適用されない可能性が高く、費用がかかることは覚悟する必要があるでしょう。

 

アルダクトンAの飲み方や服用タイミング

 

アルダクトンAが利尿薬として作用するのは分かったと思います。次に、服用方法やタイミングについて紹介していきます。

 

用法・用量を守ろう

 

アルダクトンAの用法・用量は、添付文書に記述があります。

 

スピロノラクトンとして、通常成人1日50~100 mgを分割経口投与する。

 

ただ、↑のようにおおまかな指示しかないので、実際の服用量・タイミングについては医師と相談の上決めていくようにしましょう。

 

なお、アルダクトンAは服用してから2~3時間で効果が発現し、半日程度継続します。そのため、夕食後に服用すると、夜尿意が強くなって眠れなくなってしまうことがあるので注意しましょう。

 

長期服用はしていいの?

 

アルダクトンAは長期服用の取り決めは特にありません。そのため、高血圧や浮腫に効果があり、症状が続くようなら何年でも服用可能です。

 

ただ、長期服用すればそれだけ副作用のリスクも高くなります。とくに生理不順などの内分泌系の症状が出てしまっている場合は、妊活などに影響が出ることも考えられるので、あまりにも服用が長期に渡る場合は医師と相談しつつ別の治療法などを模索していくのもありでしょう。

 

ジェネリックで効果は変わる?

 

ジェネリック医薬品というのは、先発品(アルダクトンA)と同じ成分を含有しており、価格が安くなっている医薬品のことです。医薬品の特許期間が過ぎると、他社が後発品を発売することが可能となります。

 

アルダクトンAの場合、

 

スピロノラクトン錠、ノイダブル錠

 

と言う名前で各社から発売されています。価格についても、先発品よりも半額以下となります。

 

ジェネリック医薬品といっても成分は同じなわけですから、もちろん効果についても全く同じとなります。後発品なので品質が悪いということはありません。ただし、それは副作用についても同じということなので同様に注意は必要です。

 

まとめ

 

アルダクトンAは利尿作用を発揮する医薬品です。その結果、高血圧や浮腫に効果があります。

 

また、利尿作用があることから、美容目的で使う人も増えています。しかし、副作用があるのでリスクが高いです。

 

>>アルダクトンA副作用【ニキビ・むくみ取り使用のリスク】

 

アルダクトンAの副作用については↑で解説しているので、むくみ・ニキビ対策で使用しようと思っている人は、一度確認してみてください。